資料 本文へジャンプ
農業の参考書、私の考え方に影響を与えた本や情報を紹介します。
コメントは私の独断と偏見です。ご容赦ください。

目次  書名やリンクを選択すると、該当する場所に移動します。
1. 農業関連の本
 (1) トマトの連続摘心栽培
 (2) 野菜園芸大百科 第2版 トマト
 (3) トマトの栽培と栄養・生理障害
 (4) 高品質・高糖度トマトつくり
         上記の4冊とWeb検索の情報を基本にしています。特に、(1)と(4)繰り返し見ます。
 (5) 泉州の水なす
 (6) 野菜の上手な育て方大事典
 (7) 野菜の病害虫防除
 (8) 自然農薬の作り方と使い方
 (9) 農で起業する 他 杉山経昌さんの著書
 (10) 現代農業 月刊誌  いろいろな記事が掲載されており、農業情報紙として信頼しています。

2. 自分の考え方などに影響を与えた本
 (1) 沈黙の春
 (2) 生態学の基礎 上・下
 (3) 知識転換の経営学、Managing the Flow of Technology
 (4) 一般システム思考入門
 (5) 「想い」を売る会社
 (6) 土地に刻まれた歴史
 (7) 二足歩行ロボット自作入門
 (8) プログラミング言語C 初版
 (9) がむしゃら1500キロ わが青春の門出

3. その他 ご紹介したい本
 (1) 人々はなぜ、はグローバル経済の本質を見誤るのか
 (2) 経済は感情で動く

4. リンク
 (1) 農業で使うロボット研究開発 http://www.futureagri.com






トマトの連続摘心栽培
青木宏史著 誠文堂親光社

トマトの生理が良くわかる本。私は、著者が開発された連続摘心栽培はしませんが、開発者として連続摘心栽培の優位性をトマトの生理や他のデータを使いながら説明している。その情報を自分なりに役立ている。

連続摘心栽培も考えたのですが、労働コストの割りに収穫量が伸びないと考えて採用しませんでした。個人経営の家族労働を主体にした従来型のトマト作りには向いていると思います。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

野菜園芸大百科 第2版 トマト
農文協

タキイの方から進められて購入した本。
いろいろなデータや、論文が掲載されておりこれ一冊でトマト栽培に関する研究成果はほとんど網羅している。
私は、必要な部分だけを拾い読みします。

ただし、3割くらいは、論文としてはいかがなものかと、思うものがある。
また、古い情報も多い。
「農学栄えて、農業滅ぶ」 頭をよぎる
この本を紹介してくれたタキイの方の頭の中の方が、欲しい

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

トマトの栽培と栄養・生理障害
全農 肥料農薬部

副題に「営農指導員のための」とあるように、わかりやすい点が一番。写真も多く、初心者の私には、大変わかりやす本でした。
カラー写真が多いので、困ったときに実際のトマトの実・葉・茎と比較しながら解決を図りました。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

高品質・高濃度のトマトつくり
村松安雄著 農文協

長い研究生活の中から得られた、著者の考えや事例が紹介されている。
営農されるいる方の事例に対して、今までのトマトの研究成果で説明している感じ。従って、難しいことでも理解しやすい。
また、学問的には証明されていないが、これまでの研究生活で感じてきたことなどが記述されている。
自分も、この方向に行こうと考えていたので、とても役に立っています。

でも、先頭を走っているのは、やっぱり現場の農家さんなんですね。
これからの日本農業の問題のひとつに、長い年月をかけて試行錯誤されてこられた先頭を走ってこられた方々のretirementがある。そのノウハウの蓄積はどうなるんだろう。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

泉州の水なす
大阪府泉州農と緑の総合事務所

泉州の水なす農家のノウハウをまとめた、ご当地本。
誰が、何の為に読むのか?を、明確にして記述されており、内容も充実した良い本だと思います。この本の記述内容をベースに、私も取り組みました。しいて言えば、説明の挿絵を、カラー写真にして欲しい。
私の持っている本は、なすの師匠にもらった、平成13年度版なので、すでにカラー写真になっていたらすみません。
大阪南部は商業的農業が最も早くから始まった所。そのような地域の特性や人が、かつての商都大阪の後背地として、水なすと漬物のビジネスモデルを作り上げたのだと思う。
ところで、師匠は60歳ですが、水なす農家としては若手だそうです。あと、5,6年で大きな変動があるかも。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

野菜の上手な育て方大事典
成美堂出版

家庭菜園で栽培するための本。
106種類の野菜の育てかたを写真と文書で説明したわかりやすい本。
自家用野菜の栽培の教科書として使っています。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

野菜の病害虫防除
家の光協会

作物別に、発生する病害虫の症状と防除がまとめられている。
”解りやすい!”の一言

野菜別なのですが、私は、虫別にも野菜を並び替えて見たりしています。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

自然農薬の作り方と使い方
農文協

私は、化学合成農薬を使いません。いろいろ、試行錯誤をしていますが、その軸になる情報として本書を使っています。
実際には、この本で紹介されている自然農薬は作っていませんが、自然農薬の考え方が丁寧に記述されています。
来年は、本書のなかの一部を実際に作ってみたいと考えています。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

農で起業する 他 杉山経昌さんの著書
築地書館

元々は、モトローラ日本支社の営業本部長。
50歳で、宮崎県で農業開始。
とにかく、僕には参考になる本です。
書き始めるととまらないので、一言だけ。

実際に農業や、企業の経営をしたことがない、2流,3流評論家達が書く、日本の農業を強くするとか、農業経営はこうあるべきだとかか、いろいろな評論や書籍があります。できれば今後、その人たちは、発表する前に本書を読んで内容比較を行い、恥ずかしくなければ、発表すればよいと思います。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

「沈黙の春」
レイチェル カーソン著
高校生の時に読んで。その後の進路などに、影響を受けた本
農学部に進学したのも、この本の影響
そして、今の農業のスタイルもこの本の影響

私は、東京生まれの東京育ちです。
小学生の時は、暑くなると、いつも光化学スモッグが発生してた。
深呼吸をすると、のどの当りに重く鈍い痛みが起こり、それ以上息ができなくなった。でも、小学生のときは、「光化学スモッグ注意報」がでると、分かっているのに深呼吸をしてた。たぶん、私だけではないと思う。
よく遊んだ多摩川では多くの川魚が死んで浮かんでた。
浮かんでいた魚は、ほとんど背骨が曲がってた。でも、横でみんなでバシャバシャ 水遊びしてた。
ニュースでは、毎日、お決まりのように、公害の被害の報道がされてた。
そんなような事が、、特別なことではく、日常の中に普通に存在してた。ご飯を食べるときに、お味噌汁のあるなしを気にしないように、、、
みんな「おかしいなぁ」と思っていても、もう少し我慢すれば、”そのうち”解決する技術が生まれるんだ。という希望が存在していた時代の考え方で漂流していた。

高校時代の私は、答えがはっきりでるので、化学と数学が大好きで、将来は薬学に進もうと考えてた。昭和という時代は、まだ未来に対して希望と繁栄が疑いもせずに存在していた。青くっさいなぁと、分かっていても、希望をもって、薬を作る仕事がしたいと、考えれた。
そんな時に、読んだこの本の衝撃の大きさは途轍もないものだった。
自分の考えを否定されたのではなかった、ただ、光化学スモッグのときの深呼吸で生じた鈍痛が、脳の深いところで起こり、それまでの思考の呼吸に蓋がされたように感じた。そして、希望の時代の漂流は、終わった。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

「生態学の基礎 上、下
E.P オダム著

私が、いろいろ行き詰ったときに、何気にページをめくる本。
古い本だが、必ず何かの発見がある。
部分と全体の動的な調和が大切であることを教えてくれる。
個の集合だけでは、安定はない。。
相互作用が、その時の全体調和を生み出し、その時の安定をもたらす。
たとへ、安定がくずれても、相互作用のなかで、その時の新たな安定が生まれる。
そう、全ては、予定調和を期待しない、システムなのです。
一方で、人間社会は、予定調和を期待する、生存システムです。
つまり、自然の生態と人間社会とは、決して相容れないのかもしれない。

本は、ぼろぼろです。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ


知識転換の経営学、Managing the Flow of Technology
原田勉著       T.J.Allen著       

これからの企業経営では、”新たな知”を作ることができる組織だけが生き残ります。
組織のなかで”知”は、どのように作られるのか?それを解明するための研究です。早くから研究したのはT.J.Allenで、その研究ベースに日本の企業に当てはめて研究されているのが、原田勉さんです。
私は、この2人の研究と私のプロセス分析方法論を組み合わせて、組織分析とデザインの方法論をつくり、新規ビジネスを立ち上げました。俗にいうコンサルティングメソッドというものです。
(また、組織デザインのツールも仕事の合間を見て開発しましたが、その数年後に内部統制(JSOX)構築のツールとして、上場企業100社以上に採用されました。)
メソッド自体は、3年間で日本の一部上場企業100社ほどで採用されました。多くの経営に携わる方々と接するなかで、企業経営に対するさまざまな考え方や、共通の軸を学びました。結局、組織のマネジメントはどうあるべきなのか?それを追求することになりました。お客様からお金を頂きながら、企業経営を研究したという感じでした。

Googleで、”経営者 お金の流れ 知の流れ DPA”で検索し、最初の検索結果を開き、そのページの最後に、説明されている方法論です。
このページの高橋副社長(当時、現 NEC社外取締役)からは、ご褒美にマサチューセッツ工科大学との共同研究の許可と支援を頂きました。
その後、企画系の仕事に就くようになりました。私のサラリーマン人生の後半を大きく変えた本です。この本に出会わなければ、
まだ、会社でSE Managerの仕事をしていたと思います。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

一般システム思考入門
ジェラルド・M・ワインバーグ著 紀伊國屋書店

大学時代から、コンピュータが好きで独学で勉強して研究用のプログラムを作っていた。会社に入っても、プログラムは作っていたが、数値解析などの大規模な物になるとどのように作ったらよいか解らなくなる事が多かった。そのときに手にした本で、初めてシステムの作り方を学んだ本。コンピュータのシステムの本というよりは、事象をシステムとして構造的に把握する方法論の本。結果としてコンピュータシステムの作り方を学んだ形になった。社会学や心理学の面からもシステムの複雑性をどのように、構造的に考えるのかということを学んだ本。ある意味、オダムの生態学にも通じるものがある。著者は、その後SE向けのシステムコンサルタントの本を出しているが、原点はこの本にある。あるいみ、この本の内容を一般向けに書き直したのではないかと思う。
構造的に事象を考えるということは、本当に学んでよかったし、それが実は現在も大いに役立っている。アングロサクソンの得意な思考方法である。サラリーマンの時に思ったが、構造的にシステムとして考えるのは日本人は本当に苦手である。こういう考え方を、中学くらいから学ぶ必要があると思う。同じように「システムの科学」ハーバート・A・サイモン著も必須の書だと考える。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

「想い」を売る会社
森 孝之著   日本経済新聞

大量生産型の商品生産と販売から、もっと生産者の想いを共有してもらい、共感するコミュニティーで持続的な販売活動をしている海外の事例を紹介した本。代表例はパタゴニア社であり、現在は多くの企業が日本にも存在している。
新規事業などを立案する時に、私たちがお客様と、もしくは、お客様が私たちと共有したい価値は何なのか考えるようになった。
これが明確になると、戦略が明確になる。
そういう考え方を、教えてくれた本です。たぶん、著者の意図とは違うと思いますが。 きっかけが本であるかもしれないが、得たものを決めるのは自分です。

一方で、興味深いのは、本書に書いているあるような企業は、日本から生まれていない。圧倒的に米国である。実は、そのあたりに、私は興味を持っている。10年以上まえの古い本ですが、その中にある事例は本質的な物が多くいつの時代でも通じると考えている。
これらの会社のまったくの対極が、関西本社の家電のP社や、韓国のS社です。怒涛のように商品を作って売って、儲けることしか考えない。10年たったら、中国企業と競争してアフリカで1000円洗濯機を売っているのでないだろうか?

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

土地に刻まれた歴史
古島 敏雄著  岩波新書

日本人の長い年月にわたる自然への働きかけが、日本の景観を作っている。その日本の景観形成史の本。大学の時に読んだ本。この本を読んでからは、重機で乱暴に造成している場面をみると無性に悲しくなる。確かに土地は所有者のものであるが、だからといって、景観や今までの農林業を通じた土地との取組みの歴史を捨て去ってもよいのだろうか?
日本人の原風景が、六本木あたりのビルになってよいのだろうか?
そんなことを、折に付け考えるようになった本です。
人の幸福というのは何なのでしょうか?戦後数十年の物質的な幸福が、本当の幸福なのでしょうか?

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

二足歩行ロボット自作入門
吉野耕司著  マイコミ

60日でロボットを自作する本。CUPも買ってきて、基板に回路をつくり、制御プログラムを作る。ロボットを作る基本の基本が学べる本。
実際に、自分でもロボットがつくれた。
これが最初になり、いろいろ自作。農業用ロボットも自作できる自信が付いた。
2012年からは、少しずつですが、ロボットが畑の作業をする予定です。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

プログラミング言語C 初版
B.W.カーニハン、D.M.リッチー著

写真は、第2版です。ごめんなさい。どっかにあるんだけど、、
C言語に出会うまでは、Fotranでプログラムを作っていた。計算用の言語だから制限も多かった。
C言語を知って、かつUNIXを使うようになり、僕の思考の幅や、行動はとてつもなく広がった。ソフトウェア商品を作って販売したり、画像処理装置を作ったり、ロボットを作ったり、とにかくコンピュータを自在に使いこなせるようになりが自分の行動を拡大させてくれた。
Javaもいいけど、C言語はソフトだけでなく、ハードウェアを作ることにも障壁を下げる。だって、ロボットの制御プログラムはCでないと作れない。
自分が欲しいものを、自分で作れるというのは、本当に楽しいこと。
ありがとう、カーニハンさんとリッチーさん

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

がむしゃら1500キロ わが青春の門出
浮谷 東次郎著 ちくま書房

この本だけではないのですが、浮谷東次郎の行き方に励まされたことが多かったです。
「意思を持って、行動すれば実現できる。」という想いを持ったのは、彼の生き方を知ってからです。
就職の時に、「就職したら、自分のしたいことをします。」と言ったら、
先生に、「会社に入ったら、何が出来るかを考えろ」と言われて、意気消沈した時に、彼を知り、「やっぱり、自分のしたいことをする」と決心しました。本当に、それが良かったのか?どうかは、まだ解りません。ただ、振り返ってみるとしたいことをしてきたみたいです。
それは、本当にラッキーであるとともに、リスクの塊でもありました。
企画して、実績を残す。その繰り返しのようでした。でも、それでよかったと思います。
他の人が考えない事を考えて、創っちゃう。最高ですね。
ありがとう、東次郎

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

「人々はなぜ、グローバル経済の本質を見誤るのか」
水野和夫著 日本経済新聞社刊

1995年以降の経済の特徴は、グローバリゼーションの中で、大きく変化している。
(1)帝国の台頭と国民国家の衰退=帝国化
(2)金融経済の実物経済に対する圧倒的な優位性=金融化
(3)均質性の消滅と拡大する格差=二極化
それらが、どのように起こってきたのか、実証的に検証し、近代の仕組みに拘泥する超低金利国が敗者となり、近代と決別できた国が高金利国となって勝者となるという主張を展開している。
日本は、どうなっちゃうんだろうと思っちゃう本です。

ただ、僕は、そもそも近代の経済発展は、”搾取を前提にした欲望の充足”が、エンジンだと考えています。
過激な搾取という言葉を使ってしまいましたが、その意味として、たとへば、多くの人口をもつ国家が急に市場経済で成長した場合、発展段階においてより多くの国民に所得の分配や成長の恩恵を与えないとならない。その為には、より多くの資源が必要となるが、足りない資源は、自国より成長段階の低い、地域または国家からしか調達できない。調達先の国家においても将来に必要であるかもしれないが、今の為に、合理的な価格決定ではなく、売り渡さざる終えなくなる。そのような、状態を表現するために使いました。
しかし、この今までの資源依存型のエンジン自体に限界が来たところに、リーマン危機以降のジャブジャブの金融政策があいまって、高金利が勝者ではない、新たな世界が発生するのではないかと考えています。
最悪側に振れると、帝国化の進展(昔の資本主義と共産主義との戦いのような国レベルの奪取競争が帝国間で行われる)が進むような気がしてなりません。

ページ先頭へ
        HOME&NEWへ

経済は感情で動く
マッテオ・モッテルリーニ著 紀伊國屋書店

私が在学中の信州大学は、おおらかな大学で他の学部とも比較的自由に交流できた。私は、経済学部のゼミにも参加していた。当時は、マルクス経済と、近代経済学の2つが競い合う時代だった。しかし、両方とも、合理的な経済人を前提にして、本当かなぁと思うことがあり、どうも理科系から見ると怪しかった。でも、世の中の動きを表現する学問として魅力を感じていた。
行動経済学がノーベル賞をとったという知らせとともに、読んだ本。大学の時に、ずーっと思っていたわだかまりが取れた。と、同時に、自分なりの経済史観も自分なりに説明できるようになった。
当時担当していた飽和した市場に対するマーケッティングも、新たに立てることができた。
大手企業のコンサルティングなどを通じて、数千人のインタビューやアンケート分析をしたが、わかったことは。
「人や組織は、今日と変わらない明日を求める」
環境が変わっても、それを求める。それを維持するための選択が優先されると言うことである。
経営者が、新規市場開拓といっても、ほとんどの人間は、昨日と同じ、今日の仕事がしたい。だから、新規市場開拓をする人間たちは、いつも同じメンバー。
顧客サイドで起こっている変化は、企業の思考パターンからは見えない事が多い。

ページ先頭へ        HOME&NEWへ

   Copyright (C) 2011-2012 tomato-farm.com. All Rights Reserved.